僕は大学時代、かなり厳しい研究室に所属していました。
『就活するのはいい。』
『ただし、その間も研究で結果は出してもらう!』
就活中も2週間に1回の研究報告会があり、研究が進んでいないと怒られ…
研究、就活、研究、就活と寝ている暇はありませんでした。
修論も大切ですが、自分のキャリアに関わる就活も大事!
少ない時間で、とにかく効率的に就活を進めるしかありませんでした。
さて…結果を先に言うと、僕は大手食品メーカー(技術系)4社だけしか受けずに内定を取りました。
研究に追われる理系の大学生、大学院生は文系学生よりも就活に割ける時間が少ないですよね。
今日は、忙しい理系大学生、大学院生が効率的に就活を進めるノウハウについて実体験ベースで解説していきます!
研究と就活を両立するには?
当時の就活は、
- 【就活サイト】リクナビ、マイナビに登録して説明会、選考に応募しまくる。
- 【推薦・コネ】学校推薦、教授推薦などで企業の面接に行く。共同研究先の企業と仲良くなる。
- 【インターン】インターン優先の採用ルートで選考に応募する
の3つが軸でした。
インターンでの採用活動はタブーですが、就活の倫理憲章なんて機能していないことは、これから就活に臨む皆さんならすでにわかっていると思います。
まずは、こういったスタンダードな就活方法の効率化についてまとめます。
就活中の実験計画
私は、就活中の報告会を以下の3つで乗り切りました。
- 報告していない隠しデータを使う。
- 外注先のデータをまとめただけの資料を作る。
- 所用時間が少ない実験計画を組む。
研究報告はすべての結果を報告しないといけないわけではありません。
研究のストーリーから外れない範囲で遊び実験を日々こなしておき、データを貯金していました。
他にも、僕は業者に外注していた実験があったので、データを統計解析するだけで報告書を作りましたが、データが膨大だったのでそれだけで2ヶ月は食っていけました。苦笑
短いスパンで結果の出る実験を組むことも重要です。
言い換えれば、培養など長期スパンの実験は就活前に種を蒔いておきたいですね。
教授推薦、コネが最も効率的ではあるが…?
就活の効率だけを求めるなら教授推薦や学内推薦がベストです。
上位国立では学部ごとに大手メーカーの推薦枠がありますが、教授推薦(研究室推薦)の方が協力です。
内々に『ウチの子よろしく』というわけですから、推薦=内定であることがほとんど。
逆に学内推薦は、”書類選考免除”や”役員面接から”など、ただの『優遇』にすぎず、普通に落ちてしまうこともあります。
自分が行きたい企業の推薦枠がある時は迷わず受けるべきですが、内定を蹴りにくいことがリスクです。
推薦と就活を並行することは”制度上”できますが…推薦の内定を断ったら翌年の推薦枠は消えるでしょう。
企業や学校、教授の目に耐えられるなら…まぁマナーの問題なので自分で考えましょう。
就活サイトの求人に応募しまくるのは逆効果?1社1社を大切にしよう
新卒就活サイト最大手のリクナビ、次点のマイナビなど、就活サイトへの登録はもちろん必須です。
ほとんどの日系企業は就活サイトを経由して新卒採用しています。
登録しないと就活が始まりませんよ!
しかし、片っ端から企業の説明会に応募するのはスマートじゃありません。
就活だけに専念できる文系学生だとそういう『チカラ技』もできるかもしれませんが、時間がない理系学生は、応募数を増やしすぎると、ESや企業研究の質が落ちるリスクが高いです。
受けるべき企業の選び方について掘り下げていきましょう。
『受けたい企業』と『受かる企業』に絞ろう
理系大学生の就職先をざっくり分けると、
- 専攻や研究内容を活かした企業(メーカー研究職など)
- 大学の勉強と全く関係ない企業
- その他(進学留学や公務員、フリーランスなど)
に分かれます。
僕は、就職難のバイオ専攻だったこともあり、新卒での就活は本当に大変でした。
理系大学院生のリアルな就活とは!就職できない専攻と博士の闇を暴露してみる
化学、機械工学のように、募集人数が多い専攻では就活に困ることは少ないでしょう。
しかし、農学、理学のように、枠が少ない専攻では、上位国立の優秀な学生でも技術系職種に就けないことも。
バイオ系修士から、システムエンジニア(SE)やメーカーの技術営業などに進む人も多いです。
(見方を変えれば、こういう業界は異なる学問の理系修士でもウェルカム)
まずは、自分の能力、学問、そして希望する業界を整理し、『受けるべき企業』をピックアップしましょう。
高望みするな!という話ではありません。
『とりあえず適当に受けてみよう』という企業を減らし、『この企業なら受けてみたい』という企業をピックアップするのが大切です。
ムダな就活時間を削減しましょう。
では、この”受けるべき企業”を探すために、スキマ時間でできる就活対策について解説します。
効率的な就活のカギはやはり『自己分析』と『企業研究』
- 自分が何をやりたいのか
- 絶対にやりたくないことは何か
- どういう企業なら実現できるか
まずはシンプルにこの3点を抽出し、それに見合う企業を探していきましょう。
自分の向き不向きを客観的に見極めたい人は、リクナビが提供している自己分析ツール『グッドポイント診断』もおすすめです。
強みや弱み、隠れていた自分の性格など…社会人基準での自己分析を客観的に、そして簡単に済ますことができます。
企業研究で見るべきは就活四季報と『CSRレポート』
企業研究では、まず就活四季報で、採用実績や採用人数、求める人材など、基本情報を調べます。
AmazonではKindle版も販売しているので、最新の就活四季報を購入しておきましょう!
最新版の就活四季報をまだ持っていない人はコチラ!
そして、絶対にチェックしなければいけないのが、企業の『CSRレポート』です!
(サステナビリティレポートやCSR報告書など、言い方はさまざま)
例えば、味の素のCSRレポートを確認すると、人事・労務レポートなど、社員がどう働いているかリアルな姿を確認できます。
企業によっては『育児休暇の実績』『福利厚生の利用実績』『キャリアの選択肢』など、就活生が知りたい情報が全部詰まっています。
説明会で配られるパンフレットなんかよりずっと濃い情報が手に入りますよ!
OB、企業人の『リアルな話が聞ける』就活サービスまとめ
自分のチカラだけで就活するのは『古い』
ノートに自分の好き嫌いを書き出して、掘り下げて掘り下げて…
今時こんなアナログな自己分析をしている人は少ないでしょう。
昨今はWEBコンテンツの発達によって、自己分析や企業研究が、簡単に&深くまでこなせるようになりました。OB訪問、企業訪問のハードルも下がっています。
自己分析や企業訪問のスピード感が急上昇しており、効率的に動かないとすぐに置いていかれます。
ただでさえ、研究に追われる理系の大学生、大学院生は文系学生よりも就活に割ける時間が少ないです。
この章では、攻めの就活で、効率的に&ミスマッチなく内定を取りたい人のためのサービスを紹介します。
もちろん、すべて無料のサービスですので、『おっ!?』と思った人はトライしてみましょう!
企業の人事に焼肉をご馳走して貰える就活サービス『ニクリーチ』
企業に焼き肉をおごられながら話を聞ける!
人事、採用担当と直接話せる!
大手メーカーの案件も多数!
企業からの『スカウト』が来る!
最近の学生は本当に恵まれています…!
ニクリーチは、サイバーエージェントや日清食品グループなど、大手メーカーの求人を扱うビズリーチのサービスです。
『あなたに興味があります!お肉を食べながら話しませんか?』
エントリーシートを登録すれば、企業から直接こんなメッセージが届きます。
企業研究、OB訪問、リクルーター面接を一気にこなせるイメージですね。
リクナビやマイナビと違い、自分から企業に応募するのではなく、企業があなたに応募してくるサービスです。
その恩恵を受けるためにも、エントリーシートや焼き肉には本気で臨みましょう!!
ビズリーチ キャンパス
OB・OG訪問のマッチングサービス
『後輩に伝えたい』という信念を持つ先輩たちが待っている!
大学別の専用サイトで安心!
企業のリアルを知りたいとき、どうやって調べていますか?
様々な企業の口コミサイトがありますが、実際に”中の人”が書いている場合と、口コミを見るために適当に書き込んでポイントを稼ぐ人がいます。
信ぴょう性が低い…というのが現状です…。
人事や面接では聞きにくい待遇や人間関係…
激務…?ブラック…?
こういうリアルな話は、人対人で直接話を聞くしかありません!
そんなときに頼りになるのが大学の先輩です!
ビズリーチ・キャンパスはOB・OG訪問のマッチングサービスという個性的なメディアです。
『後輩に伝えたい』という信念を持つ先輩たちを揃えており、OB・OG訪問の効率化には外せないサービスです!コネクション形成も忘れてはいけませんね。
大学別に専用サイトがあり、東京ガスや伊藤忠商事、ソニーなど大手企業の先輩が揃っています。
『どうしても行きたい企業がある…でも知り合いがいない…』
そんな人は今すぐ登録しましょう。
おわりに:『就活の準備』という考え方には穴がある
新卒の『就職活動』をスピードアップするツールやノウハウについて解説しました。
有用なツールや考え方を挙げましたが…
そもそも、選考がスタートしてから『就活』を初めては遅い!!
就活というから変に堅苦しくなりますが、要は『自分がどうありたいか』は常に考えておくべきということです。
『楽な企業で働きたい。』
それもOKです。
全く問題ありません。
どういう人生を送りたいか…
その軸が決まらないと、”受けるべき企業”なんて絞れるはずがありません。
その意識が就活の明暗を分けます。
研究で忙しい大学院生…もしかすると『研究職なんて嫌だ』と思ってしまったかもしれません。
それも1つの選択です。
忙しいからこそ、何になら今後数十年を懸けられるか、しっかりと自分と向き合いましょう!
それでは、就活の成功を祈っています。