【カラダカルピス】乳酸菌と体脂肪減のメカニズムと注意点をまとめてみた【乳酸菌CP1563】

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アサヒ飲料からカルピスの新商品『カラダカルピス(カラダCALPIS)』が発売されました!
プレミアムカルピスやフルーツ系のバリエーションなど、どちらかというと高カロリーなデザート系飲料の商品展開が目立っていたカルピスですが…
カラダカルピスのコンセプトは…カロリーゼロ&乳酸菌で体脂肪を減らす!?

機能性表示食品として、これまでとは異なるジャンルに参入してきましたね…

カラダカルピスに次いで、ミネラルウォーター版カルピスも発売され、カルピスの攻勢が目立っています!

【おいしい水プラス】カルピスの乳酸菌ミネラルウォーターが美味すぎる…!

『体脂肪を減らす』という食品、いわゆるトクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品にはたくさんありますが、果たして乳酸菌で体脂肪を減らすとはどういうことなんでしょう…

今日は『カラダカルピス』のレビューと作用機序、注意点などを解説していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてください!

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カラダカルピス(カラダCALPIS)について

基本情報

カラダカルピス
エネルギー0kcal
タンパク質1.0g
脂質0g
炭水化物4.0g
原材料脱脂粉乳、乳酸菌飲料
ニゲロオリゴ糖含有シロップ
乳酸菌粉末/酸味料
香料、安定剤(大豆多糖類)
乳化剤、甘味料
(アスパルテーム
L-フェニルアラニン化合物
アセスルファムK、スクラロース)

「カルピス」に独自の乳酸菌「Lactobacillus amylovorus(CP1563株)」を配合した体脂肪を減らす乳性飲料です。
お風呂上りやくつろぎのシーンに適した甘く爽やかな味わいが、カロリーゼロでお楽しみいただけます。
ちょっと体型が気になりはじめた方に。

引用:「カラダカルピス」 PET500ml|乳性・乳酸菌飲料|商品情報|アサヒ飲料

原材料などについては後述するとして、最大の特徴は『乳酸菌のはたらき体脂肪を減らす』という機能性表示ですね。
このカラダカルピスがどういう飲み物なのか、詳しく掘り下げていきましょう!

カラダカルピスを飲んでみた!

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さっそく買ってきて飲んでみました!

普通のカルピスウォーター(PETのやつ)と比べると、やはり全体的に味がすっきりしています。
先味が強く、後に残らない甘味が印象に残りました。舌触りもサラサラしているので、カルピスウォーターだとしつこいって人は好みの味だと思います!(カルピス好き前提)

僕の場合、カルピス濃縮液を2倍希釈で飲む程度には病気なので、少し物足りない…
カルピスジャンキーにはおすすめできませんね…苦笑

あくまでも味に関してですが、アクエリアスとアクエリアスウォーターの関係に近いでしょうか。
清涼飲料水はかなり甘く作られることが多く『もう少しあっさりしたのが飲みたいな…』という需要はあるもんです。

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乳酸菌で脂肪を体脂肪を減らすとは?

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機能性表示食品について

10分でわかる保健機能食品の基礎【特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、栄養機能食品】

『健康に良い』を”科学的根拠”で示すことができれば、メーカーはその効果をパッケージなどで謳うことができます。
これまで健康効果の表示が許可されたのは、国が認可した『特定保険用食品』だけでしたが、トクホは認可に数年スパンの時間がかかることもあり、特に新規性のある場合は、臨床試験など膨大なお金が必要になります。

そこで、2015年から新たに『機能性表示食品』というシステムが開始しました。
科学的根拠があると国が認可する点は同じですが、違うのは表示に関してメーカーが全て責任を持つということです。
論文やヒト試験など、実証データは必須ですが、より簡単なフローで認可が下りるようになり、メーカーから見るとハードルは下がりました。

逆に言えば、これらの表示がない商品は『健康に良い具体的な効果』を謳うのは違法になります。
食品を選ぶときの1つの目安として参考にしてください。

カラダカルピス(乳酸菌CP1563)のメカニズム

さて、カラダカルピスは『機能性表示食品』ですが、その内容は、

本品には独自の乳酸菌CP1563株が含まれ、体脂肪を減らす機能があるので、体脂肪が気になる方および肥満気味の方に適しています。

引用:「カラダカルピス」 PET500ml|乳性・乳酸菌飲料|商品情報|アサヒ飲料

とのこと。
『乳酸菌が体脂肪を減らす』のメカニズムに関しては、以下の論文がベースとなっています。

【参考論文】Effect of fragmented Lactobacillus amylovorus CP1563 on lipid metabolism in overweight and mildly obese individuals: a randomized controlled trial

論文によると、『乳酸菌が体脂肪を減らす』に関しては、『乳酸菌CP1563を摂取した試験区において、血糖値、総コレステロール、LDL-コレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)、拡張期血圧が優位に低下した』という研究結果がベースになっています。
(当たり前ですが)対象としてプラセボ試験区との比較もされているため、研究結果自体の信憑性は高いと考えられますが、現状この一報の報告がベースになっているため、結果が覆される可能性は十分あります。

代謝メカニズムに関しては『脂質代謝に関与する分子PPARα(ペルオキシソーム因子活性化受容体)を活性化し、脂質代謝改善作用を示す』ことが示されています。

例えば、明治乳業の有名なR1乳酸菌は、乳酸菌が出す細胞外多糖が腸管免疫を活性化し、免疫力を向上させます。
このように乳酸菌、または乳酸菌の生産物質が、腸管などで細胞に働きかけ、代謝に影響することはメジャーなメカニズムの1つです。

この点で気になったのが、PPARは主に肝臓などに存在するはずなのですが…
どうやって乳酸菌が作用するのかというと…

中略〜body fatreducing effects were observed in fragmented CP1563-fed mice compared with mice-fed unprocessed bacterial cells…

がキーフレーズとなるでしょうか。
マウスを用いた試験ですが、『そのまま乳酸菌を与えられたマウスより、断片化された乳酸菌CP-1563を与えられたマウスの方が脂肪減少効果が高かった』という結果があります。

『乳酸菌が消化管で分解、断片化されて、受容体PPARが存在する各組織に運ばれて脂質の代謝を促進する』というストーリーが、カラダカルピスの正体というわけですね!

R-1よりも少しメカニズムが複雑でした。

カロリーゼロの正体と注意点

さて、体脂肪減に加えて、カロリーゼロのカラダカルピスですが、原材料を見ると、タンパク質1.0g、炭水化物4.0gの文字が…
矛盾が見られますが、食品は『100mLで摂取エネルギーが5kcal以下』であればカロリーゼロと表示して良いので、完全にゼロというわけではありません(ややこしい)。

また、カロリーゼロのコーラも同じことが言えるのですが、カロリーゼロということは、各栄養素を”消化されない=エネルギーにならない”原材料に置き換えることを示しています。
カラダカルピスの場合、オリゴ糖に加えアセスルファムKなどの甘味料が用いられているため、大量に飲むとお腹がゆるくなる可能性があります。
なお、原材料のニゲロオリゴ糖はちみつなどに微量存在するオリゴ糖で、虫歯予防などの機能が研究されています。

何事も『飲み過ぎ』は良くありませんよ!

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おわりに

脂肪燃焼効果=たくさん食べて良い!と勘違いするアレな人も多いですが…
あくまでも、通常の食生活や運動を維持した上で、補助的に作用するに過ぎません。
(そもそも医薬品じゃなくて食品ですし)

カロリーゼロだからと飲みすぎると、味覚が甘さに慣れすぎてしまったり、逆に油断して食べる量を増やしてしまうことも…

何ごとも限度が重要!しっかりとカラダを作っていきたいですね。

…それにしても

水道からカルピス原液でねーかなぁ…

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